タイトロープの女圧縮記帳による課税の繰り延べ?

February 13, 2012

保険金等の支払を受けた事業年度に代替資産の取得等が出来ない場合の会計処理について

↑ 長いタイトルで申し訳ありませんが、どういうことかお分かりでしょうか。

最近よく、こんな相談を受けます。
「昨年の震災によって、建物等が損壊し被災事業年度の翌年度である今期に保険金を受け取ったが、今期中には代替資産の取得や改良ができない。このままだと、保険金の分だけ会社の所得が例年より増え、税負担も重くなる。なんのための保険か分からない」というものです。

「被災事業年度」とは、昨年の3月11日が属する事業年度で、例えば6月決算の会社では、平成22年7月1日から平成23年6月30日になります。

被災事業年度には、被災事業用資産に対し、修繕費等を災害損失特別勘定を用いて見積もり計上することにより、保険差益を圧縮することが可能です。
例えば、6月決算の会社で、期末までに保険金を受け取ったが、今だ修理業者の手が回らず、修繕できないような場合に、修繕見積金額をもとに、災害損失特別勘定に負債計上するとともに、同額を費用に繰り入れ、保険差益を圧縮することが可能です。
この災害損失特別勘定は「被災事業年度」にのみ計上が認められているものですので、その翌年度には計上できないのです。

それで最近多いのは、3月決算の会社で、被災事業年度の翌年度である今期に保険金を受け取ったが、今だ建築規制や建築・修理業者の都合で、今期中にも代替資産の取得や改良ができずに困っているというものです。

そもそも、国や地方公共団体等からの補助金や損保会社からの保険金によって固定資産を取得することがありますが、この補助金や保険金に直接、税負担が及んだのでは、その効果が半減することになります。

そこで通常は「圧縮記帳」といって、保険差益等の収益分、固定資産の取得価額を減らすことによって、課税を繰り延べています

固定資産の取得価額を減らす分けですから、減価償却できる金額が減ることになり、将来的には、税負担はこの分だけ増えることになります。それで課税の繰り延べといわれています(直接ではありませんが、結果的には保険金といえども課税の対象になります)。

この圧縮記帳の考え方の延長として、保険金を受け取った期末までに、建物等を取得できないときに、先ほどの「災害損失特別勘定」のように、「圧縮特別勘定」を負債計上し、同額を費用に繰り入れ処理することを認めているのです。

この処理ができるのは、保険金等を受け取った事業年度の翌期首より原則として2年以内に代替資産を取得又は改良する見込みであるときです。

津波によって店舗等が流され、今だ建築できない地域においては、この特別勘定を用いた処理が今後多くなると思います。

tshishido at 21:51│Comments(0)TrackBack(0) 税について | 最近の話題

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